日本から海外へ出ることも、
海外から日本へ戻ることも大変だった2020年、2021年。
2022年も残り3か月ちょっととなり、
そろそろ外国へ出たいと思っている人も多いはず。
また、日本国内の経済が下向けば、
外国へ活路を求める人が出てくるのも自然な流れ。
そこで、3つのことから海外の移住先を考えてみます。
国別在留邦人数、国籍別国際結婚数、日系移民の歴史の3つです。
これから海外移住をしようと思っている人、
どこへ移住しようか悩んでいる人は、
参考にしてください。
日本人が多く暮らしている外国の国はどこ?
日本人が多く暮らしている外国の国はどこなのでしょうか?
これは、外務省の海外在留邦人数調査で調べることができます。
2019年のデータでは、
1位アメリカ、
2位中国、
3位オーストラリア、
4位タイ、
5位カナダ
です。
都市別では、
1位ロサンゼルス、
2位バンコク、
3位上海、
4位ニューヨーク、
5位シンガポール。
詳細は下記参照。
これは住んでいる日本人の数なので、
ビジネスや留学などで長期滞在している人も含まれ、
移住者数とイコールではないけれど、
日本人が多ければ、日本人向けのサービスなどが探しやすいことは想像ができ、
日本人が暮らしやすい環境である可能性は高いと言えます。
国別在留邦人数
順位 | 2019年10月1日現在 | |
都市名 | 在留邦人数(単位:人) | |
1 | アメリカ | 444,063 |
2 | 中国 | 116,484 |
3 | オーストラリア | 103,638 |
4 | タイ | 79,123 |
5 | カナダ | 74,687 |
6 | イギリス | 66,192 |
7 | ブラジル | 50,491 |
8 | 韓国 | 45,664 |
9 | ドイツ | 44,765 |
10 | フランス | 40,538 |
(外務省海外在留邦人数調査統計)
都市別在留邦人数
順位 | 2019年10月1日現在 | |
都市名 | 在留邦人数(単位:人) | |
1 | ロサンゼルス | 68,595 |
2 | バンコク | 57,486 |
3 | 上海 | 41,756 |
4 | ニューヨーク | 40,496 |
5 | シンガポール | 36,797 |
6 | シドニー | 34,679 |
7 | ロンドン | 34,125 |
8 | バンクーバー | 27,962 |
9 | 香港 | 24,205 |
10 | ホノルル | 21,329 |
(外務省海外在留邦人数調査統計)
国際結婚をする日本人のパートナーの国籍はどこが多い?
続いて、国際結婚です。
こちらは、厚生労働省の人口動態調査で調べることができます。
2019年のデータでは、夫が日本人の場合、妻の国籍で多いのは、
1位中国、
2位フィリピン、
3位韓国・朝鮮、
4位タイ、
5位ブラジル。
妻が日本人の場合、夫の国籍で多いのは、
1位韓国・朝鮮、
2位アメリカ、
3位中国、
4位ブラジル、
5位フィリピン。
詳細は下記参照。
これらの数字は、日本国内での国際結婚も含めた外国人との婚姻数なので、
移住数とは直接結びつくものではないけれど、
パートナーの国に住み着くというのは十分にあり得ること。
日本人と相性のいい国という見方もできるかと思います。
いずれにしても、参考になる数字です。
夫:日本人、妻:外国人
順位 | 2019年 | |
妻の国籍 | 婚姻件数(単位:件) | |
1 | 中国 | 4,723 |
2 | フィリピン | 3,666 |
3 | 韓国・朝鮮 | 1,678 |
4 | タイ | 986 |
5 | ブラジル | 318 |
6 | アメリカ | 286 |
7 | ペルー | 103 |
8 | イギリス | 52 |
その他 | 3,099 |
(厚生労働省人口動態調査)
妻:日本人、夫:外国人
順位 | 2019年 | |
夫の国籍 | 婚姻件数(単位:件) | |
1 | 韓国・朝鮮 | 1,764 |
2 | アメリカ | 989 |
3 | 中国 | 917 |
4 | ブラジル | 332 |
5 | フィリピン | 265 |
6 | イギリス | 233 |
7 | ペルー | 114 |
8 | タイ | 37 |
その他 | 2,357 |
(厚生労働省人口動態調査)
日本人の海外移住、実はむかしから続いていること
日本人の海外移住というのは、何も今始まった話ではありません。
古くは16世紀から18世紀にかけて東南アジアへの移住がありました。
タイのアユタヤにある日本人町などは有名です。
当時や貿易関係者や日本の戦国時代に主君を失い、逃れてきて、
傭兵になった人たちも多かったようです。
その後は、明治維新後に盛んになり、
1880年代にはアメリカのハワイや西海岸、カナダへの移住、
1930年代にはブラジルやペルー、ボリビアなどの南アメリカへの移住、
第二次世界大戦後には1950年代からブラジルへの移住が多くありました。
これらの背景には、農村での過剰人口の問題があったようです。
第二次世界大戦中には、中国東北部(旧満州)への移住もありました。
これらの歴史と合わせてみると、
アメリカやカナダで暮らす日本人が多かったり、
ブラジル人と結婚する日本人が多いというのも納得です。
あわせて読みたい:社会学小辞典
ちょっとした社会の動きを調べるのに使い勝手のいい本です。
私は学生の頃から愛用しています。
持ち歩くには重いけれども、本棚の片隅に1冊あると面白い本だと思います。
この記事の中でも、日系移民について参考にしました!
まとめ
むかし、日本人が海外移住したときには、
大半が片道切符で、生きるために海外へ渡って行ったのだろうけれど、
今の海外移住は、生き方、選択肢のひとつに過ぎません。
興味があるなら、まずは行ってみて、試しに住んでみるのがいいと思います。
日本に帰りたくなったら、いつでも帰れるのだから。
日本人が多くても、
海外移住におすすめの国と言われていても、
それがあなたに合うかどうかは、
あなたがそこへ行ってみるまで誰にも分かりません。
2022年は海外へ出かけてみませんか?